施工例 | お墓やモニュメントの施工例をご紹介します。

畳堤(たたみてい)

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「五ヶ瀬川の畳堤を守る会」様よりご依頼をいただき、石像を制作させていただきました。

畳堤(たたみてい)をイメージしたモニュメントとなっています。



 

この「畳堤」とはどういうものかというと、橋の高覧にも似た特殊な形状の『柵』のような設備を上部に備えた堤防なのですが、この柵に溝が切ってあり、家庭の畳を差し込める機構になっています。(実際の畳の大きさを基準に作ってあるので、畳を差し込むと隙間がきれいに埋まる構造です)

通常時は、アーチ型の窓が空いていて川のようすなどを見ることができますが、緊急時、増水して川の水が堤防からあふれそうになった場合に、近隣の家庭から持ち寄った畳を差し込むことで、嵩上げして治水能力を高めることができるようにつくられた堤防なのです。

 

この先人たちの知恵にあふれた堤防、日本国内に数箇所だけ確認できるものだそうで、延岡市にある畳堤はその中でも最古のものといわれています。

現存する畳堤はというと、実際のところ治水のために使われてはおらず、老朽化も進んでいるのですが、古い文化の面影(の名残り)というか、とても情緒あふれる構造物だと思います。

 

その文化を後世に伝えるモニュメントとしての石像制作。完全自社製・職人総出で、巨大な原石から削りだしております。

スケジュールには余裕がまったくありませんでしたが、最後の方は連日夜間まで作業を進めて、どうにか期日内に完成させることができました。

 

延岡市役所近くの、五ヶ瀬川堤防沿いに建っています。

ぜひ一度ご覧いただいて、昔の延岡の風景に思いをはせていただけると幸いです。

 

 

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